Trex70’s blog

特別支援教育士として、障害児の教育相談を2000組近く行い、引退後は、毎年200冊以上の本を分野に関係なく暇に任せて読んでいます。Trexはティラノサウルス・レックスのこと。大好きな恐竜です。

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

千里眼/著:松岡圭祐

東京の三鷹で経営していた建築業の会社が倒産し、莫大な借金を抱えて逃げ回っていた男が、茨城の山中にある要伶寺に潜り込み、雨宿りをしていた。突然の轟音とともに寺が爆発炎上した。それは米軍基地から発射されたミサイルだった。 同じ日にタクシーが木更…

心霊探偵八雲3 闇の先にある光/著:神永学

大学4年の飯田瑞穂と名乗る女性が、住んでいるマンションで飛び降り自殺を繰り返す女の幽霊がいて、恐ろしくて夜も眠れないと斉藤八雲のもとを訪れた。八雲と小沢晴香はマンションに向かう。そこで死者の霊が見えるという両眼が赤い霊媒師の神山と出会う。…

千里眼 ブラッドタイプ完全版/著:松岡圭祐

2006年に出版された本を読み直してみた。岬美由紀の千里眼シリーズ11作目だそうだが、他の作品と少し色合いが異なる。美由紀が派手に暴れ回るというシーンは出てこない。中学生の乙女のように、同僚の臨床心理士嵯峨敏也への熱い思いが全体に溢れてい…

探偵の探偵 桐嶋颯太の鍵/松岡圭祐

「桐嶋颯太」は、「探偵の探偵」のスピンオフ版。 両親がいない女子大生曽條璃香は自分の学費と生活費と高校生の妹・晶穂の学費を稼ぐため、ガールズバーでアルバイトをしていた。そこに太客として漆久保宗治現れ、一方的好意をもたれ逃れることができない状…

千里眼 ノン=クオリアの終焉/松岡圭祐

児童養護施設の常駐カウンセラーとして保護者を失った子供たちのケアにあたっていた岬美由紀のもとに、香港にある国際クオリア理化学研究所から英文の手紙が届けられる。この研究所を見学したいと思っていた美由紀は、日本政府の働きかけによって見学許可を…

浮雲心霊奇譚 月下の黒龍/著:神永学

浮雲心霊奇譚シリー8作目。主人公は霊を見ることができる浮雲。 江戸を旅立った浮雲と土方歳三は、京へ向かう道中で三つの事件に遭遇する。 〇生首の陰 関所破りをして斬首されたお玉という奉公人の首を、洗った池だと言われているお玉が池を舞台に ストー…

千里眼 The Start/著:松岡圭祐

命令を無視して被災地の楚樫呂島に救援ヘリUH60Jを無断で飛ばし救助活動に参加したことで責任を取り、戦闘機パイロットだった岬美由紀は航空自衛隊を辞めることになった。辞める切っ掛けになった精神科医・笹島のトラウマ理論に疑問と反発を感じた美由…

千里眼 ファントム・クォーター/著:松岡圭祐

元航空自衛隊女性戦闘機パイロットにして、臨床心理士の岬美由紀を主人公にした「千里眼」シリーズ。 「千里眼 The Start」で小峰忠志が、薄いアクリル・ゴム合成樹脂の透明な円盤状凹レンズ及び凸レンズを交互に何十万枚も重ね、その隙間に水の三倍の密度が…

刑事の子/著:宮部みゆき

1990年に発表された「東京下町暮色」をリライトした作品だった。 中学一年の八木沢順は、刑事である父親・道雄が離婚したため、東京の下町で暮らすことになった。家政婦のハナさんを雇い、三人での暮らしも慣れてきたころに、川岸でバラバラ死体の一部が…

ウツボカズラの甘い息/著:柚月裕子

タイトルのウツボカズラは、食虫植物。甘い蜜の匂いで虫たちをおびき寄せ、ツボに落ちた獲物を食料として吸収する。 これは、ウツボカズラのように甘い話に誘われ、事件に巻き込まれた女の物語だった。 子育てに関心のない、育児放棄に近い両親に育てられ為…

二人のカリスマ㊦ コンビニエンスストア編/著:江上剛

セブンーイレブンをつくり、セブン銀行を立ち上げた鈴木敏文氏をモデルにしたビジネス小説だ。 主人公・大木将史は、スーパーマーケット事業を展開するフジタヨーシュウ堂に入社し、視察先のアメリカで給油に立ち寄ったガソリンスタンドに併設されていたコン…

二人のカリスマ㊤スーパーマーケット編/著:江上剛

イトーヨーカドーの伊藤雅俊氏をモデルにしたビジネス小説。 主人公の藤田俊雄は大正十三年に東京・目黒に生まれた。実家は、食品等を扱う商店を営んでいたが、手伝うことなく、商業専門学校に通い、繰上げ卒業後、財閥系の鉱山会社に就職した。しかし、成人…