Trex70’s blog

特別支援教育士として、障害児の教育相談を2000組近く行い、引退後は、毎年200冊以上の本を分野に関係なく暇に任せて読んでいます。Trexはティラノサウルス・レックスのこと。大好きな恐竜です。

千里眼/著:松岡圭祐

東京の三鷹で経営していた建築業の会社が倒産し、莫大な借金を抱えて逃げ回っていた男が、茨城の山中にある要伶寺に潜り込み、雨宿りをしていた。突然の轟音とともに寺が爆発炎上した。それは米軍基地から発射されたミサイルだった。

同じ日にタクシーが木更津付近から雨の中を歩く不審な少女を富津にある東京湾観音まで運んだ。その少女が観音像から戻ってきたときに力なく倒れたため、乗せてきたタクシーの運転手が病院へと運んだ。その少女・えりは、岬美由紀のカウンセリングのクライアントだったが、なぜか各地でテロ行為を繰り返すカルト集団の恒星天球教典を持っていた。

また、恒星天球教の信者と思える男が、米軍横田基地のミサイル制御室に侵入し、ファーストフォークミサイル発射コマンドを首相官邸目指すようにコンピューターに入力し、暗証番号も変更して解除できないようにした。

暗唱番号を男から聞き出しミサイル発射解除のために、東京晴海医科大学付属病院長有里佐知子と美由紀が呼び出された。

この危機を乗り越えた美由紀は、えりが恒星天球教典を持って東京湾観音へなぜ一人で行ったのかの謎を探ろうと富津までバイクを飛ばした。そこで、恒星天球が仕組んだ航空機テロに巻き込まれる。

また、美由紀にカウンセラーへの道に進む切っ掛けを与えた、慕い尊敬していた有里佐知子が恒星天球教の教祖だったことが分かり大きなショックを受ける。

物凄いスピードで物語が展開され、最後にはジェット戦闘機F15の空中戦まである。

自衛隊の事、ジェット戦闘機の事、松岡氏は本当によく調べたものと感心した。