Trex70’s blog

特別支援教育士として、障害児の教育相談を2000組近く行い、引退後は、毎年200冊以上の本を分野に関係なく暇に任せて読んでいます。Trexはティラノサウルス・レックスのこと。大好きな恐竜です。

羽毛恐竜完全ガイド/著:BIRDER編集部編

鳥は恐竜である。恐竜は爬虫類である。ゆえに鳥は爬虫類である。

その証拠に、鳥の足は鱗でおおわれている。嘴もうろこでおおわれている。嘴鞘(ししょう:上下の顎の骨が突出し、それを角質の薄いコーティングがおおう構造をしている)は、いくつかの鱗が癒着してできたものだ。

羽は、うろこが変形したもの。羽はうろこが脱皮するように定期的に生え変わる。はねは鱗と同じく角質で出来ていて、損傷しても治癒することは無い。

羽毛恐竜とは、羽毛が生えた恐竜のこと。以前は鱗に覆われた大きな爬虫類と考えられていたが、次々と発掘される恐竜化石から羽毛のあるものが見つかってきた。

恐竜の姿勢について、1990年代後半から急速変わってきた。四足歩行だったのではないかという考え方から、後ろの2本の足で歩き、かつ、尾(しっぽ)を地上に着け引きずって歩いていたという考え方にかわってきた。これも研究が進むと尾は地上に着けずに、頭と尾でバランスをとるように水平に上げて歩いたり、走ったりしていたという考え方にかわってきた。

それが今では研究が進み、羽毛で覆われていたのではないかという考え方にかわってきた。

恐竜は、ステゴサウルスやアンキロサウルスのような鳥盤類と、竜盤類に分かれる。さらに、竜盤類はブラキオサウルスのような竜脚形類と、ティラノサウルスのような獣脚類に分かれる。獣脚類が進化し、細分化していく中で、トロオドンや始祖鳥のような原鳥類が生まれた。原鳥類がさらに進化細分化し、現在の鳥類が生まれたと考えられている。

プテラノドンのような翼竜は、恐竜の仲間には入らない。

イラスト入りで多くの恐竜が紹介されている。カラスと見間違う「ミクロラプトル」や「アンキオルニス」など、これは恐竜の話ではなく、鳥の話かと一瞬勘違いしそうなる。

羽の進化と種類など勉強になる。

<目次>

〇恐竜と羽毛恐竜の基礎知識

〇恐竜はどこまで鳥か?

〇鳥はどこまで恐竜か?

〇これは鳥か、恐竜か? 最新羽毛恐竜図鑑

〇現生鳥類の羽と翼

〇福井発!日本の羽毛恐竜、絶滅鳥類の最先端

〇羽毛恐竜研究の本場、中国の研究事情

〇始祖鳥や羽毛恐竜は飛べたのか?

〇色づきはじめた恐竜たち

〇「鳥の形」はどう獲得されたか ~羽毛恐竜から鳥類への道~

〇「鳥らしい形」のレシピを探る 

   ~進化発生学から見た、恐竜から鳥類への進化のの仕組み~

〇飾る・守る・温める ~羽毛恐竜の羽の使い道~

〇謎解きは鳥見のあとで ~恐竜学のための鳥類学~

翼竜vs.鳥 ~大空を制した翼の構造~

〇内と外、スズメとティラノサウルスの共通点 ~2度の大絶滅の遺産~

〇そして恐竜は滅び、鳥は生き残った ~恐竜と鳥の運命の分かれ目~

〇鳥の中に残る恐竜の名残 ~外見だけでもわかる、両社のつながり~

〇恐鳥は本当に”恐ろしい鳥”だったのか? ~ガストルニスは何を食べていた?~

新生代の”恐竜”絶滅巨鳥図鑑

〇羽毛恐竜の”作り方” ~古生物の復元画のノウハウ~

〇羽毛恐竜で変わる博物館の展示

〇羽毛恐竜や絶滅鳥類に出会える博物館 ~海外編~

〇羽毛恐竜や絶滅鳥類に出会える博物館 ~日本編~

〇執筆者一覧