物語の舞台は、第二次世界大戦前の満州の大連。日本の警察を退職し、大連警察署の特務巡査として勤務することになった河村修平と画廊を手伝いながら絵を描く中村小夜、謎の30代の白人(ルカーシャ)が路面電車に偶然乗り合わせたことから始まった。
河村修平は赴任早々、高安刑事とともに殺人事件に携わることになった。被害者の赤松の頸動脈には十分に研がれていない刃物で力任せにぶった切った裂傷があった。赤松は写真館の主人で、女性の裸の写真が壁一面に貼られた部屋を隠しているのが分かった。写真館にあった写真から、東京で起こった殺人事件との関連に気づく。操作中に同様の殺人事件が起こり、憲兵隊まで出てくる。
中村小夜は、身体の自由が利かなくなっていく不治の病(筋ジストロフィー)を抱えていた。小夜はルカーシャを東亜奨学会に道案内し、そのあと再び出会う機会があり、思いを募らせていくことになる。
読み進めていくうちに、ルカがバンパイヤであることが分かってきた。
殺人事件と若い2人の恋とバンパイヤ、・・・・ロマンスとサスペンス
タイトルの『闇』から、事件は夜に起こり、『聖域』から、人智を超えた領域を連想し
『闇の聖域』から・・・・殺人事件とバンパイヤへと繋がるだろうか
小説の最初の部分は退屈で面白くないが、途中からドンドンどんどん面白くなってくる。