『特殊清掃人』というタイトルから、原発の汚染処理や片付けなどを行う特殊な仕事をする人の話かと読み始めたがまるで違っていた。
実際にある職業で、ネット検索をすると『特殊清掃員』でヒットした。
自然死・自殺・殺人などがあった部屋、事故物件の清掃を専門に行う人たちのこと。
遺体による異臭や床などに染み付いた体液の除去、死臭元になる布団などの撤去、害虫駆除など、滅菌・消臭をし、元のように綺麗な住める部屋に原状回復させる仕事だが、きつい仕事の割には給料はどうなんだろうか?と考えてしまう。
元刑事で代表の五百旗頭(いおきべ)、先輩の清掃人・白井、新人・秋廣香澄の三人が特殊清掃の先に見える死者が抱えていた様々な事情に奮闘する。
「鑑定人 氏家京太郎」も登場させながら、ミステリー仕立ての4つのショートストーリーで構成している。
<目次と私の勝手な副題>
第一章 祈りと呪い LGBT
第二章 腐蝕と還元 生い立ちと男と女
第三章 絶望と希望 夢を追い続けて
第四章 正の遺産と負の遺産 相場師
いろいろな人間模様に考えさせられた。