10篇からなるショートストーリー。
安積剛志強行犯第一係長をリーダーに、村雨係長、須田係長、水野巡査部長、黒木巡査、桜井巡査が、臨海署管内で発生する事件に取り組む。
<目次>
〇公務
働き方改革を上から言われて、どの部署も仕事が停滞する。大幅に人員を増やさないと警察には、働き方改革は難しいことを問われているような内容だ。
〇暮鍾
殺人事件が発生し、警視庁捜査1課が乗り出してきた。中身とは異なり、見た目はうすのろの愚図にしか見えない須田を馬鹿に無視しようとする本部の係長と安積との対決。
冤罪になるところを須田が、夕方5時の暮鍾に気づき解決する。
〇別館
東京湾上の船から、人質事件の通報が入り、テロ事件かと騒ぎになり、安積班全員とSITとSATとWRTとSSTなどの海上保安庁や警視庁のの特殊部隊などが出動する。しかし、真相は狂言だった。
〇確保
3件の強姦殺人を犯した重要指名手配犯が管内に潜伏している可能性があり、警視庁捜査1課が出張ってくる。臨海署と本部との主導権争い。
〇大物
安積班の桜井が、組対の検挙の邪魔をしたと組織犯罪対策課の古賀巡査部長に怒鳴られていた。桜井の大物ぶりが発揮され、恐喝事件と売春事件の2事案を解決する。
〇予断
事件が早く解決し、久しぶりに安積、村雨、須田、水野が居酒屋で飲んでいるところへ
鑑識の石倉係長がやってきて、「家に戻ると死体があって、警察に届けないで裏山に埋葬した。」というクイズを出す。
〇部長
臨海署に連続強盗事件が発生し、警視庁から捜査1課が出張ってきて捜査本部が立つ。
またもや、本部の係長は、応援に来ていた臨海署の地域課の古参の巡査部長の意見を無視する。
〇防犯
警察の手落ちでスーカー殺人事件が起こったと新聞が書き立てる。これと並行したように高速道路で煽り運転が発生する。検挙したが、容疑者は釈放される。
〇予告
お台場で行われる野外イベントにフィギュアを盗むという犯行予告が臨海署に届いた。
署長の迷惑な発表のお陰で、臨海署員全員が警備に駆り出されることになった。
〇実戦
青海ふ頭で十人ほどの若者の乱闘事件が起こった。黒木が一人で制圧したが、後には腹部を刺された若者が倒れていた。乱闘事件から傷害致死事件になり捜査が始まった。
テンポよく書かれているので、半日で読み終えることができた。
身内に警察官がいるけれど、警察って大変だなぁと感じた。