日本一クジラを解剖してきた研究者が、七転八倒の毎日とともに海の哺乳類の生態を紹介する科学エッセイ。
「クジラが打ち上がったよ」の電話一本で日本中どこにでも駆けつける田島さん。
クジラの死体を放置しておくと内臓に溜まっていく空気で爆発してしまう。そうなる前に処理をしないといけないので時間との勝負になるそうだ。骨格標本にするために土に埋めて、自然の力で白骨化させたりする。
解剖すると驚くほど微細なプラスチックごみが大量に体内から出てくる。人間による海洋汚染が原因で多くの動物が死んでいっている。
人間も自然界の一員だから、これからどうすればいいのか考えないといけないと思った。
<目次>
1章:海獣学者の汗まみれな毎日
2章:砂浜に打ち上がる無数のクジラたち
3章:ストランディングの謎を追う
4章:かつてイルカには手も足もあった
5章:アザラシの睾丸は体内にしまわれている
7章:死体から聞こえるメッセージ