野球では食べていけないと考えた小野は、英語が苦手にもかかわらず外資系コンサルティング大手アンダーセンコンサルティングに入社し、ハードな研修を乗り越え、取引先や同僚の信頼を得てプロジェクトを成功させた。しかし、社長になるという夢を叶えるために転職することを決意する。
アンダーセンでは、プログラミングの技術を身に着けた。次に移ったP&Gでは、マーケティングの技法を身に着けた。
その後、リーバイスに移ったが、自身にファッションセンスが無いことを知る。また、デザイナーの製品開発に対する考え方とマーケティングに基づく製品開発の考え方の大きな違いに悩んだが、人心掌握に長けた小野は、デザイナーの意見を反映させながらプランディングしていく手法を身に着ける。
次にモリソン・クアーズで日本支社の社長となった小野は、ビールの売り上げ拡大のために海外の新商品の輸入販売に力を入れ成功する。ここでは、アメリカ本社との交渉、新商品の輸入交渉など、交渉術を身に着けた。念願の社長になることはできたが、本社との考えが合わず退職する。
最後に移ったブルーボトルコーヒーでは、自分の後継者となるべき人を育て、経営者としての視点を身に着けた。
業界をまたいで転職を繰り返し、そのたびにステップアップし社長を目指した一人の成功した男の物語だった。