Trex70’s blog

特別支援教育士として、障害児の教育相談を2000組近く行い、引退後は、毎年200冊以上の本を分野に関係なく暇に任せて読んでいます。Trexはティラノサウルス・レックスのこと。大好きな恐竜です。

先生、ヒキガエルが目移りしてダンゴムシを食べられません/著:小林朋道

「脱走ヤギは働きヤギに変身し、逃げ出した子モモンガは自ら”お縄”になり、砂丘スナガニは求愛ダンスで宙を舞う・・・・・」

表紙にある言葉だが、この本は研究論文でもなく、小説でもなく、講義でもなく、大学で学生たちに普段話している調子で書かれたものと思えた。

ガリネズミ科とモグラ科、ハリネズミ科の動物には、盲腸が無いことは知らなかった。ヘビが脱皮することは分かっていたが、カエルも脱皮していたとは驚いた。若いうちは、毎週脱皮を繰り返し、両生類のカエルやヤモリは脱皮した皮を自分で食べているので、観察していないと脱皮したことに気づきにくい。

カエルがヘビに襲われると体を膨らませて大きく見せる。このことは、直ぐに逃げない場合、体を大きく見せて威嚇行動をとるのは多くの動物に見られることだと思う。

カエルにダンゴムシを与えたとき、一匹だけの場合はすぐに食べるが、一度に2匹以上だと目移りして食べないことが多いそうだ。これは、肉食獣のチーターやピューマが草食獣を襲う時も、群れから引き離した動物を襲うことにも共通している。

「哺乳類を含む動物の飼育で、ヒトのニオイがついたら、親は子育てをやめる、などということはいっさいない」と小林先生が書いている。だから、野生動物の調査で親が離れた隙に、子どもの体重や健康状態を測定し、元に戻せているんだと思った。

<目的>

・真無盲腸目の動物とKjくんの話 ー なんで、すぐに知らせてくれなかったの!

・ヤギの体毛の夏毛と冬毛 ー そうか、やっぱり繊細な仕組みがあったのか

ヒキガエルで新しい対ヘビ威嚇行動を見つけた ー ダンゴムシとコラボした実験の

 もとても価値があると思う

・Okくんは自分のニオイでヤギの脱走経路を発見した ー 本業(?)はロードキル 

 の動物の研究だったのだが・・・・・・・
シジュウカラは生きたシカやキツネから毛を抜いて巣材に使うようだ ー それを知

 らせた私のツイートへのコメントが面白かった
クルミが逝った日 ー 細身でオドオドしていたヤギが一生懸命生きた。ご苦労さん

 と言ってやりたい
・ニホンモモンガの子どもは家族のニオイがわかる! ー 子モモンガたちの「ガーグ

 ル、ガーグル、ガーグル」が今でも私の脳内に響いている
・千代砂丘には驚きと発見があふれている! ー スナガニの求愛行動。はじめて目撃

 した!