Trex70’s blog

特別支援教育士として、障害児の教育相談を2000組近く行い、引退後は、毎年200冊以上の本を分野に関係なく暇に任せて読んでいます。Trexはティラノサウルス・レックスのこと。大好きな恐竜です。

ビブリア古書堂の事件手帖III ~扉子と虚ろな夢~/著:三上延

ビブリア・・・・・「本を愛する人」という意味があるようですが、作者の意図は分からない。

今作品で篠川栞子から娘の扉子にバトンタッチされ、2002年から始まって10冊目の「ビブリア古書堂の事件手貼」シリーズになる。よくある本の紹介を兼ねた読書の勧め的な本の紹介ではなく毎シリーズ「読んでみようかな」「こんな本があるのか」という思いを抱かせる。

舞台は、北鎌倉にあるビブリア古書堂という古書店古書店主に持ち込まれる古書に纏わる相談から事件が始まる。

ある古書店の跡取り息子が亡くなり、残された蔵書の相続をめぐって、篠川千恵子、栞子、扉子、大輔、祖父と高校生になる孫と元妻(母親)の間で展開される。今回は、夢野久作の『ドグラ・マグラ』という本にまつわる話だった。(『ドグラ・マグラ』は精神病院に入院している患者の話で始まる本だが、読むと頭がおかしくなると言われている。)

<目次>

プロローグ・五日前 

初日・映画パンフレット『怪獣島の決戦、ゴジラの息子』 

間章一・五日前 

二日目・樋口一葉『通俗書簡文』 

間章二・半年前 

最終日・夢野久作ドグラ・マグラ』 

エピローグ・一ケ月後