大阪府警が「再雇用警察官制度」を開始したにより、雇用延長警察官として大阪府警生活安全部消息対応室でとして巡査部長待遇勤務を続けることになった安治川信繁が主人公で、室長の芝隆之と巡査長の新月良美と一緒に三つの完全犯罪に挑む話。
消息対応室が取扱う事案は、①「一般行方不明者(自発的な家出、借金の取り立てからの夜逃げ、家庭内不和からの逃避などの犯罪が絡んでいない失踪)」と②「特異行方不明者(拉致・監禁・誘拐といった犯罪が関わっている失踪)」の行方不明届の内、犯罪に関わっている②「特異行方不明者」を担当している。
第一話:唯一の証明会社経緯者の朝霧は旅先で妻の弥生を亡くし、次の日に現地で荼毘に付した。大手新聞社に勤める弥生の姉が妹の死の真相を調べて欲しいと動かない警察に対し、行方不明者届を提出したことから話が展開される。
第二話:二度の死亡
17ページの前置きの後に、娘が行方不明になっていると上尾浩子からの相談を受け、安治川が個人的に調査していくうちに、行方不明者届の提出を促し話が展開される。
第三話:第三の判定
娘が失踪する理由が無いと行方不明者届を出しにきた辻千鶴の話から始まる。
特に第三話が、予測のつかない結末になり面白い。