弁護士鶴見京介シリーズの12冊目。
鶴見京介は、著名な作家・諸岡恭平を包丁で刺殺したとして逮捕された女性・河合しずかの弁護人になった。警察は、不倫の末の犯行と見立てたが、しずかは殺害は認めながらも不倫は否定し、諸岡との関係を黙秘した。
京介は、黙秘を続けるしずかに疑問を抱き調べていくうちに、二人には枝川紀代彦という画家との接点があることが分かり、18年前に京丹後であった殺人事件が関係していることが分かってきた。
枝川は、しずかと同じ京丹後の生まれで5年前に自殺したことになっていた。
しずかと枝川はどこで接点をもったのか、枝川と諸岡との接点はどこにあったのか。
しずかが殺人を犯したことは間違いないとしても、不倫の果てなのか、それとも別の原因が秘められていたのか。
枝川は、本当に自殺だったのか。
京介は東京・京都・京丹後と真相究明のために奔走し、しずかと枝川と諸岡の父親、それと諸岡が18年前に起こった殺人事件に関係していたことが分かってきた。
このことが、罪で繋がれた者たち4人の悲劇へと繋がっていった。
まるで、テレビドラマを見ているようなストーリーだった。