Trex70’s blog

特別支援教育士として、障害児の教育相談を2000組近く行い、引退後は、毎年200冊以上の本を分野に関係なく暇に任せて読んでいます。Trexはティラノサウルス・レックスのこと。大好きな恐竜です。

機械仕掛けの太陽/著:知念実希人

これは、2020年から未だに終わりが見えない新型ウイルス(コロナ)、未知の病原菌と戦う医師と看護師の医療現場を綴った物語だ。作者自身が医師ということもあり非常にわかりやすく現場の医療について書かれていると思います。

大学病院で呼吸器内科医として勤務するシングルマザーの椎名梓。4歳の息子と母親(祖母)と暮らしていたが、自ら志願してコロナ病棟の担当となり、我が子と母親への感染を避けるために一人ホテル暮らしを始める。また、看護師の硲瑠璃子もコロナ病棟の担当になり寮暮らしとなる。また、70代で引退を考えていた町医者の長峰邦昭のもとに発熱患者が押しかけ、コロナに対応せざるを得なくなってくる。

コロナ患者に対して命を賭すほどに懸命に取り組む椎名医師や硲看護師、長峰医師に対して世間の偏見や中傷、暴力に立ち向かう姿に感銘を受けた。

未だにコロナは収束の目途も見えませんが、医療現場の皆さんには感謝が絶えない。