Trex70’s blog

特別支援教育士として、障害児の教育相談を2000組近く行い、引退後は、毎年200冊以上の本を分野に関係なく暇に任せて読んでいます。Trexはティラノサウルス・レックスのこと。大好きな恐竜です。

ストロベリー戦争 弁理士・大鳳未来/著:南原詠

特許権を盾に企業から巨額の賠償金をふんだくっていた弁理士大鳳未来は、今は反対に、特許権の侵害を警告された企業を守ることを専門にしたミスルト特許法律事務所を開設していた。

宮城県の久郷町は、震災の後500人ほどの人口になってしまった。

震災の復興と久郷町の再生のため、大学で研究をしている久郷出身の初田優希が、久郷いちご園で新品種のイチゴ”絆姫”の開発に成功した。そこに、突然、いちご園を訪れて”絆姫”を試食したパティスリー「カリス」のトップに気にいられ、クリスマスケーキに使用されることになった。

初出荷前日に、大手商社の田中山物産から商標権を侵害しているとの通知書(警告書)が届き、未来に解決に向けての依頼が久郷いちご園の初田組合長から届いた。

田中山物産は市場調査から物になると判断し、5年前から台湾から日本経由で秘かに商標登録をしていた。田中山物産としては、商標権を持つことで、”絆姫”の販売から生ずる利益や権利を濡れ手で粟で手に入れられると考えていた。

未来は奔走し、隣町との合併で名称を”絆姫町”に変更することで田中山物産の所有する商標権の無効化することに成功した。

 

最後のどんでん返し、簡単に事が運び過ぎて少し物足りないけれど、面白かった。